img29105夜明けの風景はどこにいってよいものだとつくづく思います。
それは、周りの山であったり、地平線であったり、あるいはたとえ私たちの住む街であったとしても、昇る太陽とそれ以外の万物が融合しあうように一日の幕をあけてゆくからかもしれません。きょうも一日、元気で、生き生きといこうという思いと重なり合うからでしょうか。

一人の女が、といってもすぐに仲間由紀恵だと分かりますが、暗いなかから次第に逆光で浮かび上がります。
それからというものは、短くカットされ、連続した映像がつぎつぎに映し出されます。

  • 街並みから見える夜明け。その色彩は、どことなく東山魁夷の描く朝のようにも思えます。


  • 一軒の住宅。犬小屋には犬がいる。そこに差し込む朝日。


  • 暗い室内に一人の男が寝起きでしょうか、ベッドの上に腰をかけている。


  • しだいに明けゆく空と美しい海岸線。そこに何人かの人影があります。波と戯れているようにもみえる。


  • それから白っぽいワンピースをきた女性らしき人物の膝から下の脚。その足首に、のぼっていく太陽の朝日が映え、みている私たちには、そこに時間というものを感じるシーンだといえます。


  • 街の電柱の画面にかわるや、そこにとりつけられ、それまで街を照らしていたはずの街燈の明かりが静かに消える。


  • 新聞か何かを配達しているのでしょう、ヘルメットをかぶってバイクを運転する一人の男性が陽がのぼる空をみあげる。


  • そのあとには犬が大きく映し出され、顔にはいっぱいの朝日があたる。


  • おそらくさっきの暗い部屋の男性でしょう、彼もまた外に目をむけ陽がのぼる空をみる。


  • そして、ビルの向こうの雲が朝日に赤く染まる。


  • カメラは再び、背後から光をあびた仲間をとらえます。それから海鳥がゆっくりと、またゆったりと空を舞う。


テンポよくこうして流れる、けっして長くはない間に、仲間はこれにあわせて語ります。

世界がどんなに変わっても日々の豊かさは変えてはいけません。そのために、パナソニックは変わりつづけます。
くらしを、そして笑顔をつなぐ新しいソリューションをはじめます。


テロップではそのとき「くらし革命、はじまる」と。

パナソニックがこのCMシリーズ「Panasonic Smart Solutions 」に仲間由紀恵を起用したのは今年1月からです。
ご存知のように、国内家電メーカーの苦戦が先日、伝えられました。なんでもパナソニックは今年3月の最終決算が7800億円にもなるだろうということです。たとえば薄型テレビの値段の移り変わりでもおおかた想像がつくように、国際競争のなかでの日本の産業の悪戦ぶりは、ものづくり日本の危機というとらえ方さえ飛び出すような段階にまで至っています。

こんな背景もおそらく反映して、今年の幕開けから仲間が起用され、新しいソリューションの押し出しがはじまったといえそうです。
「Panasonic Smart Solutions」 のコンセプトは以下のとおり。

2012年、Panasonicグループは、もっとエコで、もっとスマートなくらしのために、あたらしいソリューションを始めます。
家で、クルマで、お店で、オフィスで。あらゆる空間で、人も地球も輝かせるソリューションを。
たくさんの笑顔と出会うために、製品と技術をつないで、あたらしい価値をつくっていきます。

ふりかえってみてみると、登場人物の表情、犬もまた、朝日に照らされそこからはじまる、一日の、あるいはこれからの新しいくらしを表現しているわけですね。
「Panasonic Smart Solutions 」仲間さん登場篇(前篇として「宣言篇」があります)。


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