2012年05月29日

「ひらがな」で話す技術

本日は西任暁子さんの
「ひらがな」で話す技術
です。
「ひらがな」で話す技術

僕は本書の著者のスピーチセミナーを受講したことがあり
それが素晴らしかったので、本書を購入しました。


日本語は漢字を使っているので、書き言葉だと
かなり多くの意味を文字にもたせることができます。

その反面、話言葉は音のみしか伝わりませんから、
相手の受け取る情報は「ひらがな」そのものになります。

ですので、相手にわかりやすい話をしようと思えば、
「ひらがな」で話す技術を身につける必要があります。
それが、本書のタイトルの意味です。

本書は僕の受けた中で、最上級の満足度だったセミナーの
エッセンスが凝縮されていて、とても納得させられます。


また、著者はラジオDJで、歌手もされているので、
発声についての話題が特に得意です。

しかし、本では「音」を伝えることはできません。
ですが、その中でもフォントなどを工夫していて
上手く「音」も表現していることに関心しました。

さすが、人に伝える技術を教える著者だと思いました。


スピーチなどが多い人はもちろんですが、
日常生活のちょっとした会話が苦手、評判が悪い、
という人にお勧めの一冊です。






どんな言葉も相手の耳に「ひらがな」で一音ずつ届くのは同じ。
そこから、前後の流れを受け取ってようやく、
本来の漢字の意味で理解することができるということです。


四角い言葉は意味がぎゅっと詰まっているので、
それを「ひらく」のに時間がかかります。
一方、丸い言葉は意味が「ひらかれ」ていて、わかりやすい感じがします。


あまりきれいな話ではありませんが、
話すことは便を外に出すのと同じ排泄行為なのです。


残念ながら、話しているあなた自身が気持ちよくなればなるほど、
話は伝わりません。


余裕のある人は、とっさの場面にもゆっくり呼吸をしているのです。


曇らせ方が度を過ぎると、感情を出したくても出せなくなってしまいます。
自分の気持ちを抑えつけることに慣れて、
どうやって出せばいいのかわからなくなってしまうからです。


ひとつでかまいません。
どこか、自分の心が感じるままにいていい場所、
思ったことをそのまま安心して声や顔に表せる場所を見つけてください。


実際、聞いていて「声が通らない」と感じる生徒さんたちは、
みんな上の歯が隠れています。


まず、あなた自身が心を揺さぶられてください。


私たちは言葉を使って考えます。
だから、自分の頭の中でふだん使っている言葉は、
そのまま話すときにも出てしまいます。





engineer_takafumi at 03:48│Comments(2)TrackBack(0) ★一般書の書評 | ⇒ 書き方・話し方・言語

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この記事へのコメント

1. Posted by 西任暁子   2012年05月31日 13:29
本をご紹介くださってありがとうございます(^−^)

書くことが一般的ではなかった時代に使われていた日本語。
それが、耳でわかりやすい日本語、のようです。

私たちの脳は、「書く脳」になっちゃってるんですね。
2. Posted by エンジニアライター   2012年06月01日 06:48
西任さん、コメントありがとうございます。

話ことば、やまと言葉というものですね。

僕はエンジニアで四角い言葉になりがちなので、
意識的に丸い言葉をつかうようにしたいです。

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