東北道を北上する用事があり、福島県の手前の町並みを見させていただきました。

(本当は、以前の神戸でのボランティアをしたときのように、そのまま北上して被災地にてボランティアをしたいのですが、今回はなかなかできず申し訳ありません。)

津波の地域ではなかったので、地震の揺れに対しての被害が出ていた地域です。

今日そこで見たものは、以前の阪神淡路大地震のときとほぼ同じ光景でした。

それは、『何も被害が無い建物』と『被害が出ている建物』の明らかに対照的な違いです。

現在、何もない戸建てでは普通に暮らしています。(お子さんも庭で楽しく遊んでいました。)

一方では、軽量鉄骨造の建物ですが、壁一面がはがれ、道路からおふろの浴槽が見えます、おトイレの便器が見えます。
「赤紙」(立ち入り禁止)が貼られています。

この差は、神戸の東灘区のときと同じ。

しっかりと建てられている建物と、しっかりと建てられていない建物の違い。
(その建物はおとなりどおしなので、地面のゆれにほとんど違いが無いはず。)

地盤の調査が大切、その調査に見合った地盤改良工事が大切、
そして建物に見合った基礎構造が大切、建築プランが大切、建物の構造が計画が大切、
手抜きの施工業者の作業が大切、すべてを感じ取っているオーナーの気持ちが大切。

たいていの建物では普通にこれらがそろうはずですが、1つでも気を抜くと、このような結果になってしまいます。
この地区では1-2割程度しか、問題が起きている建物はありませんでしたが、神戸のような震源地に近いところでも、しっかりと建てられた建物は健在ですし、今回でも仙台の友人の戸建もまったく問題はありませんでした。

建物や、そのとき知った情報について安易に考えなければ、日本の建築基準法はとてもよくできていることを感じられると思います。

東北の被災地のニュースでは津波の影響が出ているところが特にクローズアップされていますが、面積比率では放映時間比率よりも圧倒的に狭い地域と言うことも感じておいたほうが良いと思いました。

それにしても、この地区で被災した1-2割の建物の所有者さんの気持ちは、どのような理由であれ、とても辛いものかと思います。

時間を焦ることなく、無事に復興されることをご期待します。