年始にDVDを借りに行き、なんとなしに借りた「ルパン三世 GREEN vs RED」。
これがなかなか考えさせられる作品だった。
この作品はルパン三世ファンにとっては意見の別れるところだろう。
ある人は、これはルパン三世じゃないと思うかもしれない。


この物語には沢山のルパン三世もどきが登場する。
これは、「ルパン三世」としてはフィクションなのだが現実の世界ではノンフィクションなのだ。
リアルの世界にはルパン三世になりたがっている人たちがかなり多く存在している。
いや、ひょっとすると自分はルパン三世だと思って疑わない人もなかにはいるかも知れない。
かくいう僕も、自分のことを時々ルパン三世なんじゃないかと思ってしまうことがある。
この作品はそういう人達のための作品でもある。

リアルの世界には様々な問題が散在している。
ルパン三世ファンに多いと思われる40代以前の世代には、就職難、未来への不透明感、世代間闘争、解決しないエネルギー問題等、様々な不安な要素が存在している。
みんながルパン三世に憧れるのは、そういった問題点をすべて払拭してくれるんじゃないかという期待感があるからだ。

ところが現実は違う。
ルパン三世一人の力ではどうすることもできないことも存在する。
ただ、それが大勢になったら、大勢のルパン三世なら不可能も可能になるかもしれない。
そう、だれが本物なんて関係ない。
いや、みんなが本物のルパン三世になればいいのだ。

何はともあれ、ルパン三世ファンはもちろん、ファンでなくても一度は見てもらいたい。
そんな作品が「ルパン三世 GREEN vs RED」。

なお、声優陣の中にあの「平野綾」さんがいるのも注目。 
ある意味、ツボを抑えているのかも知れない。 
□ 平野綾 (hysteric_barbie) は Twitter を利用しています